「カウンセリングが必要な人」で検索する意図
Google検索などで「カウンセリングが必要な人」と検索するときには、どのような場合があるかを考えてみたいと思います。
想像できるのは、次の2つの場合です。
「苦しい気持ちの時、カウンセリングを利用すれば気持ちが楽になる」という文脈でカウンセリングを理解している場合は、
カウンセリングを活用しようかな~?
それとも、カウンセリングは活用せずに他の方法を考えてみようかな?
と考えると思います。
でも、「カウンセリングが必要か?」と考えているときは、「気持ちを楽になる」という以外の意図があるような印象を受けます。
恐らく、「カウンセリングが必要である」は、「カウンセリングが必要な状態である」という意味、もう少し突っ込むと、「普通ではない精神状態である」ということを意味しているように思います。
私って、カウンセリングが必要なのかしら?
つまり、「精神的な病気が疑われる状態かどうか」が気になっているときに、「カウンセリングが必要な人」というワードで検索して、それに該当するかどうかを見極めようとしているのではないかということです。
「私の心はおかしいのだろうか?」に近い意味で使われているような気がします。
自分の気持ちが苦しい
「心理カウンセリング」というものは、昔に比べれば随分一般的になったところはあります。
でも、「カウンセリングが必要な人」という検索ワードから感じるのは、カウンセリングという言葉には
- 特殊な状態に陥った人が受けるもの
- 特殊な状態に陥った人が受けさせられるもの
- 特殊な状態に陥った人が受けなければならないもの
といった意味合いが、相変わらず組み込まれているということです。
まだまだ「普通の人が普通に活用するもの」という位置づけにはなっていないようです。
話は少し逸れましたが、「カウンセリングが必要な人」というワードで検索をする場合、その判定の対象となっている人が精神的におかしくなっているかどうかが気になっているのだと思います。
でも、対象となる人が、自分自身のことであれ、身近な人のことであれ、 「カウンセリングが必要な人」 というワードで検索している人自身が苦しい気持ちになっていることを忘れてはいけません。
特に、他人のことでそのワードで検索している場合は、他人にカウンセリングを受けさせて変化させようとする前に、「自分自身が苦しい気持ちになっている」ということを自覚して、ダメージを受けた自分自身の気持ちを回復させることに意識を向けた方がいいと思います。
そして、自分自身の気持ちを回復させながら、「カウンセリングを受けた方がいいかもしれない」と思ってる対象の人との関わり方を見直せばいいのだと思います。
他人を変える? / ○ 自分を癒やす?(×自分を変える)
他人によって苦しい気持ちになるとき、他人を変えることで自分の苦しさを解決しようと考えてしまうことがあります。
でも、その考え方は正しくありません。
苦しさを感じないようにするということですか?
苦しさを感じないようにすることではありません。
苦しいと感じている気持ちに適切な手当てをすることによって回復させるのです。
これは、心の苦しさに共通で言えることです。
原因は解決しなくてもいい
「苦しい気持ち楽にするためには原因を解決しなければならない」と考えがちです。
それって、普通のことじゃないんですか?
そう考えると、やり始めたことは、全部、成功させたり、やり遂げたりしなければならなくなるんです。
あ~、好きな人に告白できない気持ちに似ているような気がします…
そうですね。
人は、もともと、成功とか失敗とか関係なく「ちょっとやってみたい」と思い、「やってみたら気が済んだ」というところで行動するものなんです。
そんなちょっとした行動ができるかできないかは、『苦しい気持ちは簡単に楽になる』ということを知っているか知っていないかの違いだけなんですよ。
なるほど…
もし、フラれたら、話を聴かせて下さい。
人に話して、おいおい泣くことができれば、気持ちはスッキリして、新しい恋を求めて踏み出せるようになります。
大丈夫、安心して下さい。
告白がうまくいくこと保証はできませんが(笑)
なんだか勇気が出てきました!(笑)
心に苦しさが居座る真の原因
心の苦しさの真の原因は、一般的に意識するようなことではありません。
苦しい気持ちからの解放
私たちは、原因があるから結果があると考えます。
原因を考えると、原因の前の状態に戻そうとする意思が生じてしまいます。
でも、過去に戻ることはできません。
これが、悩みの種となります。
ところが、苦しい気持ちを解決するだけなら、過去に戻る必要はありません。
前に進めばいいのです。
つらいときに泣くことは、前に進むことのうちです。
泣けば、気持ちは楽になります。
泣いて楽になれば、自然に前に進み始めます。
前に進めばいいのですから、原因は必要ありません。
後悔する必要もありません。
前への進み方さえ分かればいいのです。
それを実際に体験することによって理解するのが心理カウンセリングです。
ですから、「カウンセリングが必要か、必要でないか」ではなく、「気持ちが苦しいか、苦しくないか」、そして、「カウンセリングを活用して楽な気持ちになるか、他の方法で楽な気持ちになるか」と考えれば良いのだと思います。
極論すれば、カウンセリングでは、何も具体的なことは話す必要はないんですよ。
えっ?
詳しいことは、何も話さなくても、
ただ「つらいよ~」とだけ繰り返して、オイオイ泣いて下さい。
そうなんですか?
ひとりきりで泣いていると、泣けば泣くほどつらくなってしまいます。
でも、誰かにそばに居てもらって、「そうかそうか」と言ってもらいながら泣くと、スッキリして楽な気持ちになるように心はできているんです。