08. 「何か良いことないかなぁ~」という感覚について

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読むカウンセリング【No.0007】 2006/05/26

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「何か良いことないかなぁ~」という感覚について
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心が満たされない時、「何か良いことないかなぁ~」というように感じることが
あるかもしれません。しかし、これをあまり深追いしすぎると、『本当の望み』
から離れていってしまう恐れがあります。それは、「何か良いことが起きれば、
きっと自分の心は満たされるだろう」と考えた仮説の1つに過ぎないからです。

※ 前回の『「コンプレックスという言葉」について』も参考にして下さい。

http://www.pureheart-counseling.com/mailmagazine/38

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++ 1.心が満たされる                ++
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「心が満たされる」というと、次のように考えてしまいがちだと思います。
■良いイメージのことが起こった結果、心が満たされる

しかし、そう考えてしまうと、良いことが起こり続けなければ、「心が満たされ
る」という状態は壊れて、すぐに、心は満たされない状態に戻ってしまいます。

日常生活を過ごす中で、「良いことばかりが起こり続けることなどない」という
ことは、頭では理解しているだろうと思います。それなのに、なぜ、良い出来事
を望んでしまうのでしょうか?

それには、『良いこと』に関するイメージが関係していると考えています。

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++ 2.『良いこと』に関するイメージ         ++
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皆さんは、『良いこと』というと、どのようなことをイメージしますか?
・素敵な人と出会うこと
・お金が儲かること
・自分の望みや夢が叶うこと

他にも沢山あると思います。そして、それらには次のような共通点があるのでは
ないかと思っています。
■それらのイメージには、ネガティブな背景は無い

皆さんのイメージした事はどうでしたか?、例えば、次のようなところを想像し
てみてください。

【例】
・仕事に失敗して上司に酷く叱られた。
・恋人にふられる。
・財布を落した。

これらは、悪い事として認識されるのは普通のことだと思います。その出来事自
体を見れば、決して心が満たされることではないのですが、その後に、何らかの
出来事を持ってくれば、少し感じが違ってきます。

【例】
・仕事に失敗して上司に酷く叱られた。先輩が親身に話を聴いてくれた。
・恋人にふられた。友達が夜遅くまで、電話で話し相手になってくれた。
・財布を落した。その日の昼ごはんを、友達がおごってくれた。

まとめると、良いことには次の2種類があるということです。
(1)純粋に良いこと
(2)ネガティブな背景があるからこそ得ることができる良いこと

しかし、ネガティブな感情を感じることが、良いことにつながるイメージを持つ
ことが難しいので、(1)ばかりに意識が向きがちになってしまうのです。

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++ 3.ネガティブな感情を恐れる原因      ++
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ここには、日本の家庭の枠組みに問題があるのかもしれないと考えています。特
に、サラリーマン家庭の場合、例えば、母親に怒られた小さい子供は、辛い気持
ちとどのように向き合えば良いと思いますか?

これを考える為に、逆に、父親やおじいちゃんやおばあちゃん等がいつも家に居
るような状況を想像してみて下さい。実際に観察してみると、母親に怒られた子
供は、母親以外の大丈夫そうな相手を探し、抱きついて泣きじゃくり、そのうち
に、自然に泣き止んで大丈夫になるという流れに気付くだろうと思います。そし
て、子供は、そんな経験の繰り返しによって、辛くなっても大丈夫になれるとい
うことを理解していくのではないかと考えています。

ところが、核家族の場合、子供は、他の誰かによって大丈夫にしてもらうという
経験をする事はかなり難しいところがあります。つまり、はじめの問いかけの答
えは、「我慢する」という方法しか選択の余地は無いように思うのです。辛い気
持ちを一人で我慢するというのは、とても苦しいことです。そこで、そんな苦し
い状況に陥らないように、良い出来事が続くことを願い、そして、それを実現さ
せようとし続けることが、「2.『良いこと』に関するイメージ」で説明した傾
向性につながるのではないかと考えています。

少し話はそれますが・・・
このような状況では、母親も、いつまでも辛そうな子供を見ていなければならな
いので、
・子供が不満に思っていると感じて、怒りの気持ちが納まり難くい
・必要以上の反省から「我慢しなければならない」と自分を責める
など、かなりのストレスにつながっている恐れがあると思います。
これらのことは、『家庭の問題』というよりは、『社会の問題のしわ寄せが家庭
に来ている』というように認識する方が正しいような気がします。ですから、家
族の誰かが踏ん張るのではなく、社会の問題を家庭の中で解決しようと考えて、
家族みんなが協力して取り組むことが大切だと思います。

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++ 4.『良いこと』でも心が満たされないことはある  ++
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例えば、子供がテストで100点をとって大喜びしていたら、親から「100点
を1回取ったくらいで浮かれてるんじゃない!」と酷く怒られたら、どんな気持
ちになると思いますか?恐らく不満な気持ちになるのではないかと思います。こ
れを「気持ちを受けとめる」というところから説明する事も出来ますが、今回は
、ちょっと違った説明をしてみたいと思います。

この例で、子供の心の中では、親から怒られることによって「喜びの流れ」が途
中で止まってしまったと理解できるのではないかと思います。自分の気持ちを、
喜びの流れの途中でフタをしてしまうと、喜びたい気持ちは、残ったままになっ
てしまいます。そう考えると、そのような状況で感じる不満は、「喜びの流れを
妨げられたことに対する不満」と考えられると思います。

ちょっと、こじ付けっぽいところもあるのですが、結論を書くと、
■心が満たされる為には、自分の感情の流れを中断しない
ということが非常に重要だと考えています。そして、その時々の感情の流れに任
せれば、自然に「気持ちは済んでいく」のだろうと思います。例えば、「100
点取った!」と言って、1ヶ月も当初の喜びのまま歓喜し続けることはないよう
な感じです。これは、「喜びの感情が大丈夫になる」と表現できるかもしれない
と思います。つまり、「心が大丈夫になる」という言葉が相応しいのは、ネガテ
ィブな感情だけではないのだろうということです。

・嬉しい時は、とことん喜び
・悲しい時は、とことん悲しむ

その助けとなる事も『良いこと』の一つだということ、そして、ネガティブな感
情の時の方が、逆に、強く満たされるチャンスかもしれないということを、知っ
ておいて下さい。

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