09. 「分かり合う(理解し合う)」ということについて

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読むカウンセリング【No.0008】 2006/07/14

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悩み込むに至る流れと、悩みが解決していく流れを、体系立てて整理しました。
文章量が多く、Web上では、少し読み難いかもしれませんが、参考にして頂け
ればと思います・・・  ^_^;)

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「分かり合う(理解し合う)」ということについて
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「お互いを分かり合う」といった言葉を、使ったり、耳にしたりすることがある
と思います。しかし、この言葉は、「どのようになったら、お互いを分かり合え
たことになるの?」ということを、曖昧にしたまま使われていることが多いよう
に感じています。その曖昧なところを認識せずに、この言葉を使ってしまうと、
人間関係をややこしくしてしまう恐れがあるので、今回は、そのことについて、
少し考えてみたいと思います。

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++ 1.期待していること               ++
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「分かり合うということ」は、その言葉を文字通りに解釈すると、

・相手の言っていることを、自分が理解する
・自分の言っていることを、相手に理解してもらう

という2つが同時に成り立っている状態を指していると考えられます。従って、
逆に、次の何れかの状況がある場合、分かり合えていないことになります。

(1)相手の言っていることが理解できない
(2)自分の言っていることを理解してもらえない

これらは当たり前のように感じるかもしれません。しかし、日々の生活の中で、
「分かり合う」という言葉を意識することが多い人は、(2)に意識が向いてい
ることが多いように思います。つまり、「分かり合えない」は、「分かってもら
えない」ということを指していることが多いのです。

また、(1)に意識が向いていても、「相手のことを絶対に理解しよう」という
気持ちではないとき、多くの場合、

・相手の言っていることは、受け入れられない。
・自分の言っていることの方が正しい。

などと、相手を非難するような心理状態になっていることが多いような気がしま
す。自分の言っていることを分かってもらおうとしても、このような雰囲気の中
で発せられる言葉は、相手に、『自分の言っていることは無視されて、相手の言
い分だけを押し付けられている』という印象を与えてしまいます。相手がよほど
心の広い人でなければ、このような言葉を聞き入れることは難しいだろうという
ことは、想像できると思います。

「分かり合う/分かり合えない」ということを意識しているというだけで、この
ように、知らず知らずのうちに、自分の言い分だけを主張してしまいがちになる
恐れがあるのです。つまり、「分かり合う」という言葉の裏には、多くの場合、
「分かってもらいたい」という期待の気持ちが隠れているのです。

これらのことから、「分かり合えない」と感じるときは、まず、「自分は、相手
のことを理解しようとしているのだろうか?」とチェックしてみることが大切だ
と思います。

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++ 2.知り合う                   ++
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・あなたの気持ちを理解しました。
・私の気持ちを理解してもらえたと感じました。

お互いがこのように思えたときに、「分かり合えた」という状態が成立します。
そして、分かり合う為の一連の作業は、そこで『おわり』です。

相手の気持ちを知ると、自然に、歩み寄ろうとする動きが、お互いの心に生じま
す。そして、その結果、お互いが満足できる結果にたどり着くことが出来るので
す。つまり、自分の気持ちを伝えた後は、相手の気持ちの中に歩み寄りの動きが
生じることを信じていれば良いだけのことなのですが、それを信じられないと、
その先を求めてしまうのです。

ですから、「理解する」というよりは、「知る」という言葉を使う方が、本当の
ところに近いのではないかと思えます。

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++ 3.その先を求める意味              ++
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例えば、頑なに自分の考えだけを通そうとする人と長い間共に過ごしているとき
のことを考えてみて下さい。たまたま自分と相手の気持ちが一致したときは問題
無いのですが、それ以外のほとんどの場合、『相手の言ったことを理解する』と
いうことは、『自分の気持ちを我慢し、相手の思う通りに行動しなければならな
い』ということを意味するようになってしまいます。ですから、そのような相手
と過ごす中で、自分の気持ちを大切にしようとすると、相手を否定し、自分の気
持ちを押し通すしか道が無くなってしまうのです。そして、そんなやり取りが習
慣化してしまうと、自分の思う通りに相手が思ってくれないと、相手の思いを押
しつけられているように錯覚してしまい、『自分の思い通りに相手が思うこと』
を求めてしまうようになるのだろうと思います。

もし、あなたに、白黒はっきりさせたくなる傾向があるとしたら、まず、始めに
「今まで、気持ちを聞き入れてもらえない状況で、よく頑張ってきたね。」と、
自分自身をねぎらってあげる必要があるかもしれません。そして『知れば気持ち
は動くもの』ということを、とりあえず知っておいて下さい。無理に信じようと
しなくても大丈夫だと思います。これも、知るだけで、きっと、自然に信じるこ
とが出来るようになってくると思います。

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++ 4.結論を出さないことが大切           ++
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「3.その先を求める意味」の例のような状況で結論を出してしまうと、ほとん
どの場合、どちらか一方が不満な状態に陥ってしまいます。そして、そのような
結論は、それぞれが主張していた気持ちに、「正しい/正しくない」という判断
を下してしまうため、正しくないとされてしまった方の気持ちが、『大切な気持
ち』として、お互いの心に残りません。その後、同様の状況になった時に、「あ
の時はこう言った/言わない」という不毛な口論に陥りやすいのは、そういう理
由だと思っています。

ですから、お互いの気持ちに相違が生じたとき、相手の『自分の気持ちを押し付
けようとする傾向』がそれほど強くない場合は、結論を出さずに、お互いの気持
ちが動くことを信じて、「お互いの気持ちを知り合った」というところで、留め
ておこうとしてみて下さい。

相手に、「お互いの気持ちが違うから困ったね」などと言ってみても良いかもし
れません。相手から「そうだね、困ったね・・・」というような言葉が返ってき
たら、相手の気持ちが動いていることを感じることができるかもしれません。

また、相手の『自分の気持ちを押し付けようとする傾向』が強いと感じるときは
、その議論に少し距離感をもって臨もうとしてみると、相手のペースに巻き込ま
れ難くなったり、これまでとは違った対処方法に気づいたりするきっかけになる
かもしれません。

この文章は、自分自身の理解だけでなく、歩み寄らない相手の事情を理解するた
めにも、きっと、参考にして頂けるのではないかと思っています。そして、相手
の事情が理解できれば、やはり、心は動くのかもしれません・・・。

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